花やどら焼きや音楽。

  3月半ばより。
  目標達成指示がウエからあり
  年度末あり
  異動あり
  (チェッと思うこともあり)
  バタバタと過ぎたけど、もぅいいかという感じだ。木曜日だし。

  今日、差し入れでどら焼きをいただき「じゃコーヒー淹れますか?お茶にします?どら焼き食べる人、ハーイ」と自ら手を挙げる。
  は、と力が抜けた人、ほぼ全員。
  皆どら焼きに気持ちが流れた
  皆だって本当はどら焼きが食べたかったはずだ。

  私がスキップでどら焼きをそれぞれの机に配っていたら新しく異動になった人が「スキップじゃね」とこちらを見ていた
  「サイドステップの時もあります」と答えておいた
  
  「どら焼きが好きなんじゃね」
  「ええ、まあ」と答えておいた

  それぞれの机に淹れたてのコーヒーを配っていたら
  ちょうどかぶりつこうと口を開けている人と目が合った
  「あ」

  …それは、何よりどら焼きを言い出した私を待てば良かったというその人の罪悪感であり、私自身の渇望と焦燥であり、社会性であり、食欲に対するお互いの羞恥であった
  一瞬、鋭い視線になった。
  睨んだつもりはない、批難していない、喰い意地がはってるつもりもないけど。

  「はよう食べよぃね!」とその人は声かけた「もういいから!」やっぱり一緒に食べたいよね^_^

  「どら焼き好きなんじゃね」とまた言われた
  「うっふっふ」と微笑んでおいた


  f:id:sprighascome:20140403213947j:plain
  田んぼのレンゲ

  f:id:sprighascome:20140403214103j:plain
  庭の利休梅
  
  私の身近で心慰めてくれるモノたち

  花やどら焼きや音楽

  

  


ぞりぞり

  茶色の猫のハゲがなかなか治らない。
  お腹のハゲは範囲も狭くなり、うっすら毛もはえてきた。
  けれど背中のハゲは発疹は無くなったものの範囲は広がった。うっすらと毛がはえてきている。
  (何かつらいことがあるのだろうか…、いじめる野良猫がいるとかトイレ事情とか飼い主の愛情を疑っているとか)

  ぞりぞりとした触感が堪らない
  柔らかい猫毛の、産毛のようだ
  猫も直に触れられて時々ビクッとしている。

  器量がだいなしだと思うこともあるけど、そこがチャームポイントだと思うこともある^_^(妖怪猫吸い的に)ハゲていることは問題だけど、ハゲの大小は問題ではない。
  ハゲはどこまで広がるのか、、、「いよいよだいなしだ」と思うところは何処なのだろう。私はこの猫がどんな姿になってもかわいいと思うと思う。
  冬に向かうのではなく、夏に向かうのだし。毛がなくても

  …もう寒くないので夜に私の布団にやってこない。
  ツレナイなぁー
  自発的に来ないなら迎えにいくぞ

  眠くなったら猫を捜しに行く、という癖がついた。

  f:id:sprighascome:20140401000420j:plain

君が笑ってくれたなら

  カエルが鳴きはじめました
  
  天神山の桜は散りはじめてます
 それよりもミツバツツジが咲き始めたことが嬉しい。

  ちょっと登山道に入ったら、エナガのペアがぶちぶち鳴いてました^_^かわいい

  モンシロチョウもいました^_^かわいい

  …そういえば熊が出るんですよねー
  この山じゃないけど向こうの山では目撃情報が。向こうの山で出たならこの山で出てもおかしくないのではないか、とストップモーション。

  暖かくなったのでいろんなものが活動開始

  …熊かぁ。

  f:id:sprighascome:20140330193014j:plain

  大学生の頃、埼玉で家賃2万の部屋に住んでいた。
  その頃、夜中にラジオを聴くのが好きだった
  FMではなくAMラジオだ。どうだ!
  ハガキは送らなかったけど、ペンネームは「うどん」にしようと思っていた

  大学を卒業して横浜へ。神奈川テレビで(水曜どうでしょう)と(sakusaku)をみるのが楽しみだった^_^

  私の中のsakusakuジゴロウ木村カエラだ。
  カエラちゃんがジゴロウ(ぬいぐるみ)の足いじくったりナデナデしてるの見るの好きだったな。黒幕は暴走するけど、カエラちゃんには決して逆らえない。カエラちゃんがキャハーと笑っていたらそれで良かった。カエラちゃんが「うん!」と言ったなら、それは絶対だった。カエラちゃんが可愛かったから^_^

  女の子がかわいいというのは素晴らしいことだなー、といつでもチャンネルを合わせていた。

  カエラちゃんが何か断言した後に、黒幕ジゴロウがぽそりとリピートして、「…それってさー」と自分なりの着地点を探る。自分を支えるものがガラガラと崩れたとしても、よろよろと立ち上がる。果敢だよ。
  カエラちゃんはいつだって自由でブラックボックスで未知数の可能性だった。キャハーと笑ってくれたらそれで良かった。
  世界は平和。

  カエラちゃんがつまらなそうにしていると自然に黒幕を責めた「こら!がんばれ黒幕!」女の子を笑わせようと頑張っているのをみるのも、それはそれでいいものだ




照柿の色。

  f:id:sprighascome:20140329144836j:plain  

 午前中に花壇の雑草を抜いて綺麗にしようと頑張ったのだけど、芝生が入りこんでいて大変だった。
  私の花壇はレンガを積んで土を盛っただけなので、玄関前の芝生が入りこんできていた。
  芝生は先端が若く細くなって侵略していく、斜め×斜めに根っこを張って強くなっていく。
  だからこその芝生なのだけど。
  
  小さな蟻が群れて巣をつくるように。
  気づけば私のオステオスペルマムは芝生に埋もれている。
  花壇が芝生になる予感がした……

  ザックザクと耕して花壇内の芝生を剥がす。そこらの雑草より数段タチが悪い。根っこを残すと意味が無いのでひっぺがす。レンガの下から侵入しているのでレンガをどけて掘り起こす。
  (夏なんかは芝生の方が涼しくて良いのだけど)今は今。親の仇のように容赦無くやっつける。根絶やしにする。
  夢中になって。ランタナの根っこやナデシコの芽まで傷つけてしまう。花がまだついている水仙ムスカリの根っこも露わになる。
  根は絡みあってるので仕方ない、放置するよりはマシだと思いながら作業をすすめた。人生はままならない。

  レンガをはずし、鎌をシャベルのように振るい、根っこの行方を追っていると、何をしているのかわからなくなる。
  こちらは花壇でこちらは玄関前。cultivateする私、これこそculture。

  根っこは繋がっているのになぁ


  f:id:sprighascome:20140329152116j:plain

  『照柿』高村薫講談社、1994年。を再読した。

  刑事の合田雄一郎が、幼馴染みの達夫に再会する話。美保子という女性も登場する。
  刑事事件も追っているけど、メインは合田雄一郎の物語。
  ストイックに見せかけてわりと(本編では)本能的なんですよね。そこらへんがカタルシスです私の場合。
  作者が女性だからかもしれない、合田雄一郎がかっこいいんですよね。男性が読んでもそう思うかどうかはわかりませんが。男性作家だったらもっと登場人物にいろんな事を我慢させると思うのです。律する強さももちろんあるのだけど、それ以上に…やっちゃってます。
  描写なんかは任侠映画みたいに渋くてオジサン好みなのかもしれない。渋い割りに、クライマックス的なセリフがたくさんあって結構悶える^_^(くぅー!と言って倒れる)
  「美保子のばか」と達夫がぽんと言う場面があるのですけど、関西弁の達夫が「アホ」でも「阿呆」でも「バカ」でも「馬鹿」でもなく、「美保子のばか」と言うと断然差し迫る(この例えでは伝わらないかも。しでかしちゃっててフォローできない程かばいきれないのです…呆れている訳ではなく絶望している。…ますますわからないですよネ!はは)

  考える前に話しかけてしまったというような迂闊さ。思わず追いかけてしまったというような生理。咄嗟に出た言葉。
  視覚的だったり匂いを感じさせたり眠気と戦ったり、そういう描写の積み上げは読者の体感を誘う。自分だったらどうするだろうと考える前に、自分が登場人物となって物語を歩き廻る。読みながらヤケ酒を飲みたくなる。渇いてくる。

  つまり叙事詩に見せかけた叙情詩なのです。
  合田雄一郎が二十歳の頃、義兄加納祐介に勧められて読んだ『新曲』も叙事詩だった。人生の道半ばでダンテは正道を踏みはずし、暗い森の中で迷う。ダンテは詩人ヴェルギリウスに呼びかける「あなたが人であれ影であれ、私を助けてください」
  すがりついて、絡まりあって、呼びかわしあって、号泣しながら叫んでいるような作品です。
  ベタベタしてないけどコテコテです。

  私はこの本を二十歳くらいの時に読んだ。その頃は(男っぽい文章を書く人だなぁ)と思ったような気がする。男が男に惚れるような男っぽさ。物語の中で雄一郎と達夫は美保子に惚れる訳ですけど、(こんな女に会ってみたい)と私は思うのです。ややこしいけど、女(性作家)が男らしいと思う男(登場人物)が、惚れる女(登場人物)な訳です。ルパン三世峰不二子村上春樹小説に登場する女性なんかは、男性の偶像だと言い切れる。美保子も偶像だけれど、いたら嬉しい。
  今回は宮沢りえで脳内再生した^_^歳を重ねたことで宮沢りえの良さがわかるようになった。それが今回の再読の収穫。
  達夫もかっこいいです。

  物語中、電話ボックスが登場する。
  古いよなぁ。ファンタジー程には古くないけど、ノスタルジー。
  刑事がヤクザみたいに暴力的な場面があって、ジェイムズ・エルロイを思いだした。LA市警も相当暴力的だったけど、あれもファンタジーなのかノスタルジーなのかわからない。


  ☆
  
  草むしりと読書感想文を何故ひとまとめにして書くのか??

  それは草むしりしながら私が合田雄一郎ゴッコしていたからです
  (何やってんだ俺は…!)


  根っこは繋がってるんだよね
  善悪も美醜も、正義も、情も。
  好きも嫌いも。

  隙間から崩れてゆき
  奥深くへ伸び
  見えないところで絡まりあっている


神様の梅。

  「あ!」と言う間に季節が過ぎる
  古いしだれ梅がみたいと思っていたのに、梅の季節が終わってしまうー!!うー!

  …桜が咲いちゃってる、、、
  あーー……、

  それでも連休最終日の夕方に古い神社に寄ってみた。古熊神社。
  f:id:sprighascome:20140324221439j:plain

  f:id:sprighascome:20140324221507j:plain
  石碑には以下↓が刻まれている
  f:id:sprighascome:20140324221830j:plain
  菅原道真公ゆかりの神社らしく梅の紋様があちらこちらに^_^
  (石碑の詩句、「雪」の字はどの言葉に吸収されてしまったのだろう??不思議だ)

  梅の香りがした

  梅の香りで十分だな


  夕方の梅もいいな、と思いました
  
  
  f:id:sprighascome:20140324223136j:plain
  散歩帰りのイヌとおじさん。


  f:id:sprighascome:20140324222215j:plain
  木蓮。

  

橋を渡れば

  
  f:id:sprighascome:20140323153341j:plain
  f:id:sprighascome:20140323153403j:plain
  ポイントは勢い。
  怖くても怖くない。
  穴があいてても落ちない。
  軽く走り抜ければ、気づかれずに一気です。


  f:id:sprighascome:20140323153724j:plain

  シジュウカラヤマガラはおぼえたよ^_^ヒガラとかもいるっぽい。ガラ系。
  
  ゲラがいたけど何ゲラか分からん!ゲラ系。

  その他大勢の小鳥オーケストラ
  楽しそう

  f:id:sprighascome:20140323154509j:plain

  早期定年退職者(58才、60才)の送別会が目白押しだそうだ。私は行かないけど。
  隣の席の人はコッソリと言う
  「定年までおった人っていうのはミスしてこなかった人、つまり仕事してない人ってこと!」
  …あー、、、
  わかる気がする。

  私が今働いている組織は、目立たないことが大事だ。皆、相談ばかりしている。表立って責任持ってハンコつく人に対して、あまり優しくない。つまり、やってくれることを待っている。一緒にやろう協力するよ、とならない。
  たいていの人は電話かけまくって会議しまくって顔出しして何やってんだかイマイチわからない。それで「わからないので教えてください」と電話する人は少ない。「わからないので、そちらでやってください」となる。
  仕事は置いたままでは終わらない

  誰だって仕事でミスして怒られるのは嫌。それはそう。でも、ミスを如何に修正するかも仕事だし、ミスから派生した関係というのもある。ミスしないことも大事だけど、それよりもっと、ミスした「後」が大事なのだ。ミスして終わり、なんて事はない。そういうのは無責任。
  小さなミスをごまかして大きなミスになり、とりかえしのつかない特大ミスになってしまう。
  小さなミスはいくらでも無尽蔵に起こる。聞き間違い、とりちがい、スケジュール押し、天候悪化、消費税8パーセント、相手のミス、、、、そういう小さなミスと一つ一つ立ち向かうことから「仕事」って始まるんじゃないかなー、と勝手に私は考えている。
  「ミスしたくないからなるべく仕事しない」とは、なんて消極的な組織だろう!
  
  
  
  何やってるんだろうなー、と他人事ながら思う

  …何やってるのか、本当にわからないのだ。
  「何やってるんですか?」と実際に訊いてみたけど、答えの説明がわからない

  説明する気がないのかな
  
  f:id:sprighascome:20140323160157j:plain

坂道

  …英語だとそう言えば、無い。
  「坂道」という言葉。

  アップヒルダウンヒルとは言うものの、ストリートやアベニューはあるものの、、、、
  坂道にたくさんの名前をつけるのは何処か日本的だと思う。
  国土が狭い、徒歩が多い、、、暮らしに密着した感覚で、辻に名前をつけるように坂道にも名前をつけた。
  「川」を境界にしがちな日本人は、同じように「坂道」も境界にしている感じがある。サカはおそらく境、国の境でもある。

  古くは黄泉比良坂、あの世との境界。
  結構あります、幽霊坂、狐坂、狸坂。

  「坂道を転げ落ちるように」という比喩もある、どんどん不幸にはまりこむ感じ。
  「出世街道まっしぐら」というのはつまり「栄光の階段をのぼる」こと。
  「ステップアップ」という言い方もする。
  東京(江戸)の街はだいたい山の手が高台にあり、下町は入り江を埋めたてたもの。オカミとシモジモ。高低差は歴然と生活の中にあった。
  
  上昇志向は、世の中を支配している

  もっと高いところへ

  もっともっと高いところへ

  もっともっともっと、高いところへ




  
  皆さん、アップアップしながら頑張っている。

  ……ちょっと落ちついてしまったワタクシは、隣が見えてきた
  あるいは別れ道

  自然の地形はゆるやかにカーブをきり
  情緒を残し
  妖怪が現れる(のっぺらぼうとか)

  坂道の名前を読む
  富士見坂、桜坂、霞坂、三年坂、帯坂、九段坂、赤坂、薬研坂、稲荷坂、鳥居坂、、、、
  
f:id:sprighascome:20140321234141j:plain

  まっすぐの坂道を自転車でシャーッと下るのは気持ちよかった
  
  坂道を自転車で立ち漕ぎでのぼる時、何故だか途中で足をつきたくなかった。
  スピードが落ちてプルプルと震えながらも、足をつきたくない一心で座り漕ぎも組み合わせて、なんとか坂道をのぼりきったものだ。
  無意識の健康バロメーターだったのだろうか?
  あの無心、あの意地、あの習慣。
  おまじないかジンクスに近いのだろうか(足をつかずにのぼりきれたら今日は幸せ、とか)
  妖怪の仕業だったのだろうか?
  何かに憑かれていたとしか思えない


  私の後ろで小学生の男の子が「すげー」と言ったのが聞こえた

  坂道は得体のしれないモノも通り過ぎていく