読書

照柿の色。

午前中に花壇の雑草を抜いて綺麗にしようと頑張ったのだけど、芝生が入りこんでいて大変だった。 私の花壇はレンガを積んで土を盛っただけなので、玄関前の芝生が入りこんできていた。 芝生は先端が若く細くなって侵略していく、斜め×斜めに根っこを張って…

春は眠い

春は眠い 朝、なかなか布団からがばりと起きれない 午後、眩しくて。 風が止んだりすると途端に眠くなる 夕方、ビールを飲んだりするとひとたまりもない そして夜中にゴソゴソと本を読み始める 気づいたら、読みながら寝ている 眠りながら読むのにヨカッた…

失わなければ見えないこともある。

今、読んでいる本。 『灘の男』車谷長吉。文春文庫。2011年。 『人生の救い』車谷長吉。朝日文庫。2012年。 『物狂ほしけれ』車谷長吉。平凡社。2007年。 『妖談』車谷長吉。文春文庫。2013年。 …うん。車谷長吉を今読んでいます^_^ 兵庫県姫路市の生まれの…

わたしを離さないで・感想

あー 読んだ 読み終わった 終わってしまった タイトルの(わたしを離さないで)は、実際に存在するカセットテープでした^_^http://youtu.be/4UX6tzE7P44 Never Let Me Go そうか。これか。……。 改めて、よいタイトルだなと思う。 後ろに柴田元幸の解説が付…

わたしを離さないで

今、読んでいる本。 『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ、訳:土屋政雄。早川書房。2006年。 すっごく面白いです^_^ 主人公はキャシー・H。31才、介護人。 介護人を11年やっていて、今年で介護人を辞めるらしい。彼女の独白で物語は進む。 介護人といっ…

現実逃避、、、、

『東京島』桐野夏生、新潮文庫。2010年。を読んだ。 あらすじ。無人島に中年夫婦が漂着する。そのあと23人の若者が漂着する。そのあと中国人12人が漂着する。その中で女性は清子ただ1人、あとは男性、という設定。 逆ハーレムなのだけど、清子は40過ぎのお…

ひとりある記。

高峰秀子『巴里ひとりある記』新潮社、2011年。を読んだ。 五歳の子役からずっとスター女優。こだわりのある美しい人。言葉もよくわからないのに、27歳で単身パリに飛ぶ話。写真、イラスト付き。 私は成瀬巳喜男監督の『浮雲』の彼女しか知らなかった。 随…

表面と内側。

今読んでいる本。 『雪屋のロッスさん』いしいしんじ、メディアファクトリー、2006年。 短編集。 絵本のようにあっさりと、簡単な言葉で書かれている。でもきっと、言葉の横に絵があったら邪魔だろう。そういう意味では詩集に似ている。 目次が可愛い。「な…

雪に閉ざされたアレコレ。

「ストレンジャー・ザン・パラダイス」という映画が大好きである。 モノクロ。煙草を吸っている人たち。雪も空も白い。 女優エスター・バリントが劇中、機嫌よくラジカセの音楽を聴いている。スクリーミン ジェイ ホーキンス。 YouTubeをみたら、ちょっと驚…

とらわれたもの。

とらえがたいもの。http://sprighascome.hatenablog.com/entry/2013/11/26/212659について、この間、考えていた、というかぼんやりしていた。美しさに感動するってどういうことなのだろうと、メモを整理するようなもの、羅列。 羅列しかできない。なんかも…

とらえがたいもの。

いきなり引用する。 白洲正子『遊鬼』の中で、彼女の師である青山二郎の言葉。 「美なんていうものは、狐つきみたいなもんだ。空中をふわふわ浮いている夢にすぎない。ただ、美しいモノがあるだけだ。モノが見えないから、美だの美意識などと譫言を吐いてご…

白の景色

修行僧、諒安。 彼は、霧が深く立ち込める険しい峰で、内なる声を聞く。 「ほんとうはこれがお前の中の景色なのだよ」意地悪い大きい彫刻の表面に沿って、険しいところでは身体が燃えるようになり、少し平らなところではホッと息をつきながら、這わなければ…

世界にくちづけするように

すべての女性を愛するドン・ファン…… ……プレイボーイとか浮気性とか薄情者とか嘘つきとか、いろんな言い方があるけれど、映画「ドン・ファン」のジョニー・デップが演じたようなドン・ファンなら……、個人的にワタクシは、女性としてマチガイがあっても良い…

予定調和で構わない。

本の雑誌「ダ・ヴィンチ」で高橋留美子特集をしていて、思わずじっくり読んでしまった^_^ そうそう。私は「うる星やつら」が大好きだった。 ピンクレディーの流れか?わからないけど、はじめて親にねだったのは「うる星やつら」のカセットテープ(古い、、…

ルーマニアノート。

『ルーマニアの森の修道院』を読んで、唖然としたこと。抜粋。以下。 * 野良イヌは町のいたる所にいて、まるで野良イヌ王国のよう。野良ネコも多い。田舎には、ガチョウ、ヤギ、ヒツジ、アヒル、ウシ、ウマが加わる。皆わさわさ、ガヤガヤと暮らしている。…

地図は要らない。

わりと親身になって読んでしまうのが旅行記。 ガイドブックのようではなく、日記のようなものが好き。 写真が多いものがいい。 厚いものよりも、ペラペラのすぐ読めてしまえる感じの方がいい。 ツルツルの紙ではなく、ざらざらの紙がいい。 ホテルや店の名…

愛想笑いをやめたら、心から笑えるようになった。

今日は図書館で写真集をあさっていた 凄い写真もあったし、それについて何か言えたらカッコいいんだけど(言わない)、、、代わりに好きだった写真集の話をする。 私が「ぅお!」と思ったのは、やはり人物写真だった。 その写真集のコンセプトは『ジャンプ…

少年の罪科。

『午後の曳航』三島由紀夫、新潮文庫。を読んだ。 33歳の母親は、13歳の息子と二人暮らし。父親は息子が8歳の頃に亡くなった。船乗りの竜二と母親は、恋仲になる。……そういう話だ。 母親と竜二だけなら、メロメロなメロドラマなのだけど、息子の視点が…

連打。

うぅむ。 唸る。 『花ざかりの森・憂国』三島由紀夫、新潮文庫。を読み終えて。ぱらぱらと読み返して。やっぱり凄い短編集だと結論した。 三島由紀夫本人が「もはや愛さない」と言い切る「花ざかりの森」を除いて、完成度が、純度が高い。(「花ざかりの森…

午後12時半。山と谷を超え、斉藤和義の「僕の見たビートルズはTVの中」を大音量でかけながら車を運転し、もうすっかり秋だなぁと感じいって、ぼんやりと考えたこと。

『花ざかりの森・憂国』三島由紀夫、新潮文庫。を、読んでいる。 三島由紀夫自選の短篇13編で、解説も三島由紀夫本人が書いている。 短篇のくせに濃い。スケッチのようなものもあるのですが。 『詩を書く少年』は三島本人が十五才の頃に出会った命題だろう…

人間。

『ぴんぽんぱん ふたり話』瀬戸内寂聴、美輪明宏、の対談集を読んだ。 戦前、戦中、戦後を知っている(!)二人は、叩き上げの怖いもの知らず。しかもスピリチュアルな世界とも親しい。飛躍が素晴らしい。気持ちいいくらい飛んでくれる。お互いがお互いに触…

ちょっとした悪夢。

例えば文庫本を手にとって。 私は本文を読む前に「絶対に」解説やあとがきを読まない。 読書の後に、解説やあとがきを読んでそぐわない事もあるからだ。 解説者の名前を見ただけで、読むまい。と決めることもある。 もちろん、その解説やあとがきがあって本…

一日が潰れてしまった。

昨日の夜から『季節の記憶』保坂和志を読んでいる。 ちょっと読んだだけで〔この本は私にとって大事な本だから、明日一日潰しても構わないから、読み通さなければ〕と直感し、妙な使命感に駆られたのだけれど、……、進まない^_^ バーっと読める人っているの…

太平楽。

台風が近づいているので、今日は大雨であった。 昨日も大雨であった。 明日も大雨なのだろうか? 雷が鳴っていたので家にいた。猫もビビって帰ってきた。一緒に昼寝した。 坂田靖子の『伊平次とわらわ』を読んでゲラゲラ笑っていた。 これはいい。面白い。…

尾崎放哉の心境

淋しい寝る本がない自由律俳句⬆です。『 杉浦日向子の食・道・楽』を読み終わってしまった…。未練がましく、読みかえしている。どのページもすごく好きだ。 食や酒の話は涎が出る。器の話はウットリとする。病の話はしみじみときく。蕎麦屋の話は真似してみ…

枕元

先日、杉浦日向子の本が濃い酒のように刺激的だったので本を閉じたのだが……、 レイナルド・アレナスの『夜になるまえに』を読み始めたら、これはこれで刺激的であった。キューバ生まれの詩人がアメリカに亡命した記録である。 「初めに/終わりに」という章…

悶えながら、本を閉じる。

江戸風俗研究家として知られる、杉浦日向子先生のファンである。 漫画は全部揃えている。 粋という言葉がピッタリの、かっこいい女性である。 彼女がいなければ、これほど北斎や怪談話に親しみを持たなかっただろう。いつ読んでも新鮮な気持ちでページを繰…

『山テントで、わっしょい』を読んだ。

鈴木みきさんというイラストレーターの方が、とってもわかりやすく実用的に教えてくれる山登り指南書。 そうそう!ってなんかうなづいちゃう感じ!なんです。 森ガールとか山ガールとかあったけどそんなつもりもなく、尾瀬とか軽井沢でもなく、山岳部やワン…

至福

よ、ろ、こ、び。

手鏡としての本

私たちには出会いがある。 出会うべくして、出会うのである。 例えば読書。 私が高校生の頃、国語の教科書にあった小説や詩は魅力的であったか? それはそう。梶井基次郎や芥川や高村光太郎は高校生向きであり、教科書で出会うのもよいだろう。 大学の長い休…