ピーター・ウィアー 監督。
ジム・キャリー 主演。
エド・ハリス 出演。1998年。
あらすじ。
主人公のトゥルーマンだけがこれは現実だと思っているモノが全て嘘だった、という話。
家族も隣人も親友も妻も、全て俳優。環境は全てセット。生まれた時からずっと。ずっと偶然のレールにのって(それは意図されたモノ)、何の不自由や不幸もなく、平和で平均的な幸せを24時間隠し撮りされているという話。
そのテレビショーは人気番組で、トゥルーマンは我知らず、人気スターなのです。
映画では、視聴者もトゥルーマンを自分の事のように応援する。ウェイトレスや風呂に浸かったオヤジや老婦人や警備員たち。皆、口を開けてテレビに釘付けだ。
「良い人オーラ」で乗り切っている。
なんというか、…シャツをズボンにインしてそう^_^
日曜日には教会に通ってそう。夜遊びどころか夜更かししなさそう。彼女ができたら、家まで迎えに行って家までちゃんと送ってそう。家族ぐるみでバーベキューしそう。
お坊っちゃま風で育ちが良さそう、というより。へっぽこアメリカの平均的な男性の形をしたアニメ。カナダ系かも?子供がいたら絶対ツッツクだろうな…親しみやすいヒーローなのです。
☆
「うえー、怖い!」と私が思う点は、視聴者はあくまで視聴者だという点。傍観者はどこまでも傍観者。
トゥルーマンの立場を視聴者の誰も想像しないし、同情しない。視聴者レベルで想像もし同情もし「感動もするだろうけど」、、、実際に行動する人は殆ど居ない。
クローン人間は人道的に許されないけれど、このトゥルーマンに対するそれは、それに近い非人道的行為だと思われる。生まれた時から何もかも嘘で、皆がそれを盗撮してるんです。皆が自分のプライベートを知ってるんです。
SFですよぅ。
ただ。
見えないレールは、確実に存在しています。
親が子供に期待する、そういうレール。
世論的に勝ち組か否か、そういうレール。
自分で将来を設計する、そういうレール。
我らがヒーロー・トゥルーマンは最初の一歩を踏み出すわけですが、、、。
道を外れることは怖い。
あたりまえです。
でもその敷かれたレールって、いつか終わるのですよね
延々と続くレールなんか、無いと思う。
男の人なら、母のレールに乗ってきて、恋人のレールいつしか妻のレールに乗るかもしれない。
女の人なら、父のレールに乗ってきて、恋人のレールいつしか夫のレールに乗るかもしれない。
時が経ってそのうち、自らの子供のレールに乗るかもしれない。老人施設に送られたりして、、、。
偶然を運命と感じたり
行動する前から諦めたり
自信の無さから、家族の為友人の為と自己犠牲にして満足したり
それだとテレビの前の傍観者と同じだ
感動している場合じゃないよね。
レールから外れなきゃいけないと思うし、レールに乗せちゃいけないと思う。
まずは自分を疑って一新すべきで、自分の周り、慣れ親しんだ友人隣人家族恋人に対しても、常に新しい発見をなければいけないと思った。
ジム・キャリーのようにね
^_^