7月下旬。ヤン・シュヴァンクマイエル映画祭が行われた^_^
〈ナンセンスなハイセンス〉
私はやられまくりである。
興味が失せるとあっという間に眠れる。
短編『落とし穴と振り子』と長編『アリス』の後半、あっという間に眠ってしまった。
私は通常あんまり映画館で眠ったりしません。疲れていても、しっかり鑑賞できるタチです。
それはプラネタリウムで眠るようなもので。
計らずも眠ってしまう、不可避の絶対的な、贅沢な眠りなのであります。
つまりとてもロマンチックな昼寝であり、抗えない誘惑であり、少しの罪悪感と優越感に彩られた本能の選択。
ナンセンスすぎて落ちてる。
とても耐えられなかった^_^
グロテスクで残酷なアニメーション。
子供が虫を解体してバラバラにするような。
意味もなく、バラバラにするでしょう。
ただなんとなくとか、ただ手応えが面白かったとか。虫が可哀想とか、虫が死んでしまう、というのは無い。虫が動かなくなった、虫が小さくなった、というだけ。
そういう〈ナンセンス〉の集大です。
ナンセンスは集めると科学反応する。
良いナンセンスと悪いナンセンスが出てくる。つまり好み。好ましいナンセンスとは後味の良いナンセンス、昇華系ナンセンス。
軽めで奇抜でシンプルなものがカッコイイのです。印象に残ります。
シュールさは切れ味が勝負。
どれだけ鮮やかにナンセンスを極めるか…、それが彼の命題なのではないか、と勝手に思っております。
深い眠りから覚めたように。
長い夢から覚めたように。
映画館から出て、現実世界に戻っていくのでありました^_^
(モンティ・パイソンが好きな人は、シュヴァンクマイエル監督は好みだと思うなぁー…)