「シルヴィ・ギェム」をみた。

 最強のバレリーナのドキュメント映画。


 舞台で美しいのは当たり前だか、練習中や舞台袖や楽屋でも美しいのは、すごい。

 舞台から戻った直後、息もまだ整わないうちに衣裳をぬぎ、パンスト一丁で演出家と反省している姿など、カッコいい。

 練習風景もいい。ドンキホーテのソロと、ロミオとジュリエットのデュオがあったが、生のピアノと、演出家の声と、トゥシューズの硬い音と、何故だかわからないが大きなカンバスに絵を描いている人がいて、その人のたてる木炭の音が聞こえる。

 踊り子さんというよりは、完璧にアスリートである。足が痛いとつぶやく感じとか、休日にトゥシューズのリボンをミシンで縫い付けていく風景とか。(脇に積まれたトゥシューズの数に驚く!)とにかくカッコいい。


 バレエを知らない私がみてカッコいいと思うのだから、少しでも踊ったことのある人がみたらどう思うのかな。

 尊敬したりするのだろうか。

 逆に当たり前の風景すぎて、なんとも思わないかもしれない。


 ドキュメント映画って、そういうことありますよね。