徳佐のしだれ桜をみに行った。寒かった。
津和野の桜をみに行った。雨が降りだした。小雨にけぶる赤い大鳥居もそれっぽくて良かった。桜は寒そうだったけど、なんだか島根らしい気がする。
津和野城跡に行ってみた。桜は完全に散っている。大きな木の根が城壁を崩しながら同化している。宮崎駿の天空の城ラピュタみたいになっていた。一部崩落していたし。苔むして、修繕できぬまま時が過ぎていくのかもしれない。
山の上にある城なので、津和野の町を一望できる。石州瓦の色が目立つ。三両編成の列車の音が大きく聞こえる。山に囲まれているので音が響くのだろう。そういえば、野球部の練習の声もいやに大きく聞こえる。安野光雅が描いた通りの絵本のような町である。
歴史も私たちが選んでいる。無自覚なまま。
でもこうして過ぎていく