フルーツ考

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 林檎、葡萄、苺、桃、無花果、梨、柿、西瓜、桜桃、蜜柑、檸檬、柘榴、杏、…


 キウイフルーツ、グレープフルーツ、プルーン、アボカド、パパイヤ、マンゴー、オレンジ、ブルーベリー、アメリカンチェリー、ドリアン、スターフルーツ、パイナップル、メロン、バナナ、…


 かぼす、すだち、洋梨、さぼん、かりん、すもも、うめ、ぽんかん、金柑、こけもも、きいちご、…


若い頃はりんごを食べていた。 紅玉、王林、フジ、つがる、ジョナゴールド、スターゴールド、品種も多いし、時期も長い。歴史も長い。健康的。


 学生時代はスイカを偏愛した。玉で購入し、包丁を入れるのが好きだった。夏バテをするので、馬鹿みたいにスイカを食べた時期もある。大食であった。スイカが安いと、遠くても暑くても買ってしまってホクホクとしていた。


 以前よりずっと。梨を愛している。

 出回り時期は短い。幸水、豊水、二十世紀。いろんな品種があるが、出回るのは一瞬。食べれるだけ食べた。「果物のなかでは、梨が好き」というのは、私にとって十分信用できる自己紹介のセンテンスであった。梨を信じている。


 洋梨が手頃な価格で出回るようになると、親しくなった。桃より失敗はない。梨よりも安定している。これはこれで便利で、偏愛した。とろけるように甘い。嫌う理由がない。洋梨は匂いが良い。こんな匂いの汗をかきたい。


 湯布院の亀の井別荘に、干し柿の菓子が売っていた。一個二百円くらいの干し柿。無茶苦茶美味しかった。柿も見直したし、干し柿も見直したし、和菓子も見直した。食べた方がよい。絶対。


 という訳で(どういう訳だ?)私のフルーツランキングは一位梨、二位洋ナシ、三位無花果、四位柿、五位西瓜なのだが…、

しかし、

ここにきて急浮上の果物がある。


 それはビワ。びわ。枇杷!


 今日、休憩室に房のまま山盛りだった。八百屋に売っているものより小粒。巨峰の状態。…イイ!


柔らかい橙色の、皮に毛を生やした枇杷は種が大きい。

 食べカスはたくさんだけど、実は小さい。割合、甘い。

 今の時期、庭で出来たモノを誰かがくれたのだろう。

 摘果してないので巨峰みたいになっているが、それがまた良い。風情も良い。そして私の好む味だ。


 果物は基本、生食。明快な味。滋味。歯ごたえと甘みの分だけ余韻があって好き。「糖度」では計れない、果物だけが持つ、消えるような後味がある。

 イチゴやバナナのようなフレーバーのようなものより、ソフトクリームのフレーバーの分かりやすさより、果物でしか味わえない余韻のある味の、果物が好き。味が濃ければ濃いほど良い訳ではなくて、後味の残らないものも良い。

 (贈答品の果物よりも、海外の朝食ビュッフェの、瓜のようなメロンも美味しい。青いパパイヤのサラダは美味しい。小さなバナナも美味しい)

 完熟も糖度も大事ですけど、ソコではない良さも確かにある。キャンディにできない味の果物が、果物の醍醐味です!


 八百屋では、西瓜と枇杷は同じ時期に並ぶ。大きい方を選んでいた。種と皮がマイナス要因の枇杷ですが…、これは美味しい!

大人の果実です!


再発見!