カエル大合唱

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 カエルがたくさんいる。

 田んぼにおたまじゃくしがうようよしているので、カエルがたくさんいるのはあたりまえだ。夕方におたまじゃくしサイズのミニカエルが元気に跳ねていた。元気だった。

 

よく見るとかわいい。近くで見ても逃げない。

 窓に張りついてるカエルは家の中から観察できる。おなかをペッタリと無防備に晒している。吸盤付きの指が細工物のようでかわいい。夜になると小さな虫が家の灯りに集まってくるので、小さな虫をパクリと食べるカエルの姿を裏側から観察することができる。少し緊張しながら、その時を待つ。


「冬になったらこのカエル、どうなるの?」と、山口県在住の人に、アホな質問をしてしまった。花みたいに一年サイクルのような気もしたし、雪が積もったら木に登るような気もした。鮭のように故郷の川に戻ったりするのかな?なにせこの大量のカエルなので。道で干からびている死体の量を考えても、合わない気がした。

 「冬眠するの!蛇と同じ!」と言われて、あ、そうだった、と自分のアホに気づいた。小学生でも知っているぞ。

 

知識として知っていても、実感の伴わない知識は弱い。 

 横浜育ちの私は、見たことない虫たちに驚く。ミミズが太い。ムカデが光っている。ミニサイズのカブトガニとか。胴体が透明なトンボとか。いちいち「コレ、新種じゃない?」と思ってしまう。


 さきほど台所の窓に、仮面ライダーみたいな緑のバッタのような物を見た。結構サイズがあって、触覚が太く長い。おなかがベビーコーンというか、トウモロコシ風だった。

 「コレって、キリギリス?もしかしてキリギリス?アリとキリギリスのキリギリス?絵本のキリギリスと似てる!バイオリン持ってないけど!スズムシでもない、コオロギでまない、ゲンゴロウでもない。キリギリスだー!」

 静かに興奮。


 キリギリスを見ました。

(もしかしたらキリギリスではないかもしれません)