なんとも言えない顔。

  朝ドラマの再放送を、12時45分から13時までやっている。


 続けて、13時のニュースが五分間ある。

 そのニュースのアナウンサーの人、私はすごくファンである。


 多分毎回ドラマの「つづく」までモニターで確認してから、生放送を始めている。単なる「キュー」ではなく。

 なんとも言えない顔で、軽くうなづく。


 決して、苦笑ではなく。曖昧な笑顔なのだが、梅ちゃんでも、純でも、あきちゃんでも、毎回含んだような間があり。もしかして感想を述べるのではないかと思わせる。(感想は言わない。クール)

 

 どんな波乱万丈も奇想天外も非常識も不条理も、彼は軽く笑顔でうなづく。


 「クールだなぁ」と毎回、関心している。


 海外のニュースキャスターは、すぐにドヤ顔する。ドヤ顔しないニュースキャスターなんて、いないのだろうと思う。現地レポーターだってドヤ顔するんだから。ニュース全体が押し付けがましい。

 比較してNHKのアナウンサーは楚々として全体的に好感を持っているのだが。

 13時のアナウンサーの彼は、毎回あのような試練を受けてさえ、飄々としてやんわりと切り替える。冷たい感じはまるでない。噛んで含めて、その上でそよそよとしている。素晴らしい。


 「なんとも言えない顔選手権」があったら、まちがいなく優勝。

 もしも世界大会があっても、優勝だと思います。

 (誉めてるんです!好きなんです!ファンなんです!…念の為)