スリーアウトチェンジ!

  愛国心がないわけではないが、ワールドカップは常に他国に目を光らせているワタクシである。
  にわかサッカーファンとなり応援するも、他国。この時ばかりは非国民。もしも肩入れしている国と日本が試合をすれば、迷わず他国を応援している。思うにサッカーにはスターが必要で、他国のサッカー選手は眩しすぎるのだ。圧倒的な選手が好きだ。

  今年はにわか甲子園ファン。大阪桐蔭に肩入れしている。大阪桐蔭も南米型モンスターに近いのかもしれない。
  堂々とした風格。

  私は今、山口県に住んでいて、去年までは神奈川県に住んでいた。
  同級生がワイコウに進学し、丸刈りになったりした。
  もちろん岩国商も応援した。横浜高校は見逃した。……、何より仕事中だ。うーん、困ったな。そわそわしてしまう。
  
  「3時半から大阪桐蔭です」と、所長にサブリミナルアピールを続けた。頃合いを見計らって、「3時半から大阪桐蔭」とさりげなく
(?)。下手すると怒られるので慎重に。そぅっと、休憩室のテレビのスイッチをいれる……。

 …… 所長を解説者に招き、腕組みしながら観戦。夕方は客も来ない。何より試合が面白いのだ。私が悲鳴をあげるたびに、皆が覗きにくる。ラジオのフリして、気配を消す。なるべく目立たないように。気づかれてはいけない。

  ヒーロー登場だ。日川。よくやった。
  どちらが勝ってもおかしくない。どちらを応援しているんだ、と問われた。両方です、両方。
  総当たり戦なら実力のあるチームが勝つけれど、トーナメントは負けたら終わり、魔物が棲んでいたりする。
  強打者のチームは一発がある。
  ノーアウト一塁なら、普通は送りバントだけど、そうではないチームもある。試合の流れがどうなるか、全くわからない。
  後から振り返れば、「流れが変わったのはこのプレイ」とわかる。
  けれど試合中は、全くわからない。
  
  この三振、このフルカウント、この打席、この一球が、何かを変えるのかも。

  スローモーションのように、選手たちは記憶するのだろう。瞬間を。

  本当に、皆がヒーローだなぁと思います^_^

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