心のしっぽでバランスをとる。

  私たちには、しっぽがない。当たり前ですけど。


  猫や犬や狸や鳥や…、猿にもある。

  腕や脚に比べたら、必要か不必要かと分類したら、そんなに必要ではない。指もついてないし。

  バランスをとったり、ぶんぶん振り回したり、ピンと立ててみたり、巻きつけたり、……、ハエを追うのには役立っている。


  私は猫のしっぽが羨ましい。

  ソレ、イイよね。と思っている。


  猫は。

  ツンと澄ましてるくせに、しっぽだけは「激しく同意!!」的にぶんぶん振り回していたりする。

  ごろごろ喉を鳴らしながら熟睡一歩手前で、ぱたん、ぱたんとしならせたり(あんた、アタシを撫でなさいヨ、アタシ可愛いでしょ)という意味だと思う、だから撫でるけど。本当に熟睡中は、ごろごろ喉を鳴らすことはあってもしっぽは動かさない。

  暇な時なんかは、ちゃろん、ちょろん、と動かす。自分のしっぽだというのに、最終的にじゃれついていたりする。

  ピンと立ててる時は、高揚した気分の時。

  雷の日は、しおしおと垂らしている。

  先っちょだけクリクリしている時は、集中している時。


  私が寝ている猫のしっぽをいじって、イイなあ、コレ。と思っていると、ぱたん、ぱたん、としならせる。……この動きは多分、ハエを追うのと同じ動き。(触ってんじゃねーよ)ということだと思います。


  私たちヒトにもしっぽがあったら、顔では笑いながらしっぽで牽制したり、澄まし顔で激しく同意したりできるのに。


  エレガントなコミュニケーションだと思います^_^