イントロの本当に最初の方でグワッと持っていかれて、全体を知っているから、もうわかった気になってしまって、アウトロを待ち望んでいたりする……、
山崎まさよしの「One more time, One more chance」である。
ギターのイントロがすべて。
ボーカルでバランスはとるのだけど。アウトロが聴きたい、始まって数秒で。イントロで完成される。
映画「妹の恋人」をみた。
バスター・キートンやチャップリンじみたジョニー・デップが好きだ。映画マニアの役。
93年の作品だが、映画自体が古めかしい。
ポップスで始まる。出会いの場面は、スローモーション。レンズにストッキングを被せたようなソフトフォーカス。全体に照明が自然に明るい。田舎町。レトロなワンピース。御伽噺のようなラブストーリィ。
妹役、ジューン、メアリー・スチュアート・マスターソン。
兄役、ベニー、エイダン・クィン。
原題は'Benny & Joon'
実は家族の物語で、ラブストーリィにしなくても成り立ちます。ジューンは少し精神の病です。介護と自立の問題。彼女が病から立ち直り幸せになっていく物語。ベニーは妹に幸せになってもらいたいのです。
ジョニー・デップは帽子をかぶり、ステッキを持って、独特のファッションで、独特に存在する。これは映画愛だ。キートン風に、コマ数を変えるなど、独特の試みを考えたそうだ。ジョニー・デップが大変器用だったので、そういう加工テクニックをあまり使わなくてすんだそうだ。俳優が体現できるって、素晴らしいですね。
制作当初から。特殊メイクや特殊効果など、技術を競う向きはあったと思います。
鮮やかに明瞭でど迫力の方が、映画として上等のような気風が。
ソフトフォーカスの明るい画面は、それでも、夢のようでした。アメリカ映画のギリギリの懐の深さ、のような気がします。ダサさ、紙一重!というか、もうダサいだろう!
(でもカッコイイ映画は疲れる。
CGも3Dも疲れる。スゴイアニメも疲れる)
バスター・キートン風のジョニー・デップにキュンとしたいではないか。
ダサくてもいいです。……、もう一回見ようかな^_^眼福。ダサくても、良いのです。
まぁ、つまり。
イントロ・アウトロってすごく大事なのです。
音楽と映画と混じった話になったけれど、むしろサビじゃない!と思っているわけで。
サビの直後とかね 。盛り上がったあとの収め方とかね。そういうのが大事です。
曲がどういう風に続こうが、
映画がどういう風に続こうが、
実はどうでもいい