ロマンティック

  ひとりぼっちの男、ひとりぼっちの女。

  思い浮かぶイメージは、「ひとりぼっちの男」はどこか詩的。「ひとりぼっちの女」はどこか自然体。離婚した男は、哀れで惨め。離婚した女は、拍手を贈りたくなる。
  何故だろう???

  一人旅。
  一人旅は一匹狼的な雰囲気がある。
  一人旅の男は、様々。一人旅の女は、どこか強そうな気配がある。
  一人旅は大体において堂々としているが、上手く力が抜けている方が好ましい。
  上手く力が抜けている女は、すごく魅力的。上手く力が抜けている男は、すごく魅力的だとは思うけど、大丈夫かコイツとも思う。……それは私が女だからだろう。

  「綺麗だね」「美味しいね」と言い合う、そういう旅も大好きだけど
  自分のペースを守る、静かな旅も大好きだ

  じっと飲み物を見たり、じっと夕陽を見たり、そっと触ってみたり、どんどん歩いてみたり、ゆっくり味わったり、
  誰もいない教会に入ってみたり、いい感じの店を開拓したり、出会う人の人生や生活をいちいち想像したり、大好きな世界に没入したり、音楽を聴いたり、

  一人である、ということと
  ひとりぼっちである、ということは、全く違うと気がついた。

  日常の中で一人であることと、
  旅先で味わうロマンティックなひとりぼっちの気分ほど、性質の違うものだ。
  一人でいる時間が多くても、ひとりぼっちを愉しめない人はいる。

  何故か、女で良かったな、と思う^_^

  男側の意見は、また違うものだろうけど!!!

  ☆

ひとりぼっち

だれも知らない道を通って
だれも知らない野原にくれば
太陽だけがおれの友だち
おれはすてきなひとりぼっち

きみの忘れた地図をたどって
きみの忘れた港にくれば
アンドロメダが青く輝く
そうだおれにはおれしかいない
おれはすてきなひとりぼっち

みんな知ってる空を眺めて
みんな知ってる歌をうたう
だけどおれにはおれしかいない
そうだおれにはおれしかいない
おれはすてきなひとりぼっち

                               谷川俊太郎
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  すてきな夜を過ごすこと
  それはロマンティックの条件。
  
  大勢の中にいても
  私には私しかいない