盆石。

  千葉のフラワーミュージアムというところに散歩に行ったら、盆石の展示が行われていた。
  盆石とは、黒い盆の上に石を配置して白い細かい砂で、風景を表すもの。ジオラマで、小さな人形や木や家を置いてるものもあったけれど、基本はシンプルに石なのだろう。箱庭、盆栽の要素もあると思う。

  体験コーナーがあったのでやってみた。
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  友達の作品。

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  私の作品。

   …説明すると、月夜で、岩二つに、波が打ち寄せているところ、です^_^

  まず、石を置いた状態でとんとんとんとんと粉を振る。友達は多め、私は若干少なめであった。
  次に石を外して、波を描く。平たい刷毛を垂直に軽く持つ。軽く持たなければ、線が潰れてしまう。左側から水平にひいて、跳ねる、ひいて、跳ねる、ひいて、跳ねる、の繰り返し。友達のは荒れた海で、私のは静かな海となった。
  石を静かに戻す。月の位置を決めて、枠を置き、またとんとんとんとんと粉を振る。枠を外して、出来上がり!

  途中、クシャミ厳禁。

  ただこれだけの遊びなのだけど、センスが問われる感じだった。余白とか奥行きとか、凝縮された世界をツクル。

  会場の人たちが私たちがやっているのを見にきていた。初心者がつくるものは、何年もやっている人たちからすれば驚くこともあるのかもしれない。
  
  私たちに教えてくれた女の子は、母親がやっていたので始めたそうだ。母から娘へ。雅だ、、、。
  歴史は古く、室町時代から。お姫様と女官の遊びだという、雅だ、、、。
  (コレは良くできた!)と思う作品が出来たとしても、砂なのでとっておけない。刷毛でサッと掃除して、終わり。その儚さが良いのだと言う、雅だ、、、。

  いかにも女の子の遊びだよなぁ。
  
  教養があれば、なぞらえたり、見たてたり、さらに楽しいんだろうなぁ。

  石とか砂とかジオラマとかお道具とか、集めたくなるだろうなぁ。

  雅な趣味というのは、花でも香でも庭でも茶でも歌でも踊りでも、どこか通じているような気がする。
  日本人のDNAに深く組み込まれた自然への憧憬なのだろう

  こういうものに接すると、日本人でヨカッタと心から思える^_^

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