妖怪【ネコスイ猫吸い】現る!

  妖怪【猫吸い】とは……、
  猫の毛に顔をうずめて、猫の匂いを思いきり吸い込む妖怪のことである。
  ふかふかと吸い込む。
  猫の毛の、お日様の匂いを嗅いでいる。
  日々の活力をチャージしている。
  猫呼吸すると気持ちいい(変態??)


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  ↑こちらは毎晩私の布団で寝ている茶色の猫。
  夏は別の場所で寝ていたのに、寒くなった秋頃より、私の布団で寝ている。
  猫吸いに遭っても、さほど動じない。
  あったかいのだろう、猫吸いをするとぐるぐると鳴りだしたりする。胸もおなかも背中も尻尾もまんべんなく吸ってやり、(耳の部分が冷たい)お互い満足して眠る。
  

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  ↑こちらは毎晩コタツで眠る灰色の猫。
  もともとヒトに触られるのが好きではない。抱いても、すぐに逃げたがる。目があってもすぐに逸らす。ヒト嫌いというより、私が嫌われているような気がする。すぐに触りたくなって手を出すから。あんまり触ると嫌われるなー、と自覚している。我慢しているけれど。時々、触ってしまう、、、。
  気づかれないように、そぅっと後ろから猫吸いが現れる。すっごい寝てる時とか。すっごい窓の外見てる時とか。
  付かず離れずの距離感ですね^_^(付いてるって)

  猫からすると、迷惑な妖怪かもしれない。けれど私は猫ではないので、猫の気持ちはわからない。

  妖怪猫吸いが、チョット淋しいなー、とか、チョット疲れたなー、とか、思っている時に、猫というものはタイミングよく通りかかる。
 
  猫が「ソウルメイト」と呼ばれヒトの気持ちがわかるような錯覚を起こさせたり、そのような理由から作家や芸術家に溺愛されたりするのは、こういうタイミングの良さと仕草だろう。吸ってくれよ!と言わんばかりの!


  イヌ好き派とネコ好き派。
  全く違うようでいて、実は通じる区分の仕方がある。
  ネコを吸うヒトは、実はイヌも吸いたいと思っている。イヌばかりでなく。多分コアラやパンダや馬やキリンも吸いたいのだ。少なくとも私はコアラやパンダを吸いたい。
  ネコ派でも、ネコを吸わないヒトは、ペットはペットと割り切るヒト。(イヌ派のイヌ吸いは存在するのだろうか?わからない。私だけでなく、坂本美雨さんも猫吸いらしい)

  血統書付きイヌではなくダメイヌを好むヒトは、実は、ブサイクでもデブでもノラでも、ネコ全体を、動物全体を、愛する。そんな気がする。
  「イヌ派・ネコ派」とキリキリしてるヒトって、案外流行らない。猫吸いとダメイヌ派は全く違和感なくうちとける。イヌでもネコでも、可愛くても可愛くなくても、なんでもいいんだよね。要するに。

  「ネコ!ネコ!ネコ!」となる気持ちもわかる。
  あの弛緩した柔かさ。あの重力のかからない軽さ。あのエロいほどの媚び。残虐さと無邪気さ。上品さ。自由さ。
  ズバ抜けているのは、ネコにしかないチャッカリした感じ。狡さ。そういう(抜き方)が、羨ましいんだよね。
  
  
  
  極上のタオルに顔をうずめるように、猫を吸いたい。
  無意味にして、無闇。無益。

  …妖怪っぽいなー、とホクホクした。タオルのような猫といて。