「snatch」をみた。

  ブラッド・ピットがみたくて作品を探す。
  「snatch」いいねー。
  
  ブラッド・ピットは不幸にも「リバーランズスルーイット」で成功してしまった。キラキラの青年役だった。演技派になりたいのか、汚れ役もどんどんやる。
  ギラギラした役もしよしよした役もやるけど。哀しいことに、ブラッド・ピットブラッド・ピットなんだよな。
  木村拓也が何やっても木村拓也なように。ジャック・ニコルソンが何やってもジャック・ニコルソンなように。ブラッド・ピット的な何かがある。
  (アンジーと子どもをぞろぞろ連れて来日するのに毎回爆笑。底知れない人だ。そして出演作品ももう少し選んでもいいと思う。ブラッド・ピット。意味がわからん)

  ブラッド・ピットを上手に使いました監督ガイ・リッチー「snatch」
  群像劇なのでブラッド・ピットも無名の役者もワンオブゼム。男だらけの男祭り、臭そうー。
  
  マドンナ映画でこけてしまったので、監督としての評価は下がったのかもしれないけど。再度みても面白かったです「snatch」ガイ・リッチー

  小悪党が大悪党を恐れてパタパタする、という内容。無意味な暴力映画なのです^_^ノリで撮っている感じがよい。
  「たかが映画」的なノリ。
  「たかが映画」

  例えば子供の頃、かっこ良く死ぬ遊びってしませんでした?
  例えば、かさがけに肩口から脇腹に切られる、ぐわわわ、っと悶える。ちょっと切りかかってみて、私、死ぬから。そんなノリ。
  そんなノリです^_^
  私にとってエンターテイメントとして許される暴力の範囲はここまで。
  
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  例えば「24」でジャック・バウアーが無関係な人をバンバン見殺しにするのに、娘を人質にとられると妙に悩んだりする。
  それってヒューマンの仕掛けかもしれないけど。ぇえー??と思ってしまう。
  他のハリウッドのヒーローも、リーサルウェポンに立ち向かう時に、全米と自分の家族を同じ秤にかける。
  どんどん其処にある危機は巨大になり、ヒューマンの匂いもキツくなる。
  加速度的に映画の暴力は理不尽になり、宇宙規模になり、ヒーローは家族を守りつつ他者に対しては冷酷になっていった。
  
  伊坂幸太郎もよく理不尽な暴力をテーマに小説を書くけれど、私は「マリアビートル」や「グラスホッパー」が好きだ。クセのある殺し屋が出てくる
  「アヒルと鴨のコインロッカー」とか「終末のフール」もいい。スーパーの店長が銃で戦う。悪者でも自分なりの正義を持っていたりして微笑ましい。
  
  タランティーノが登場した時には、おーキター!!とワクワクしたものだ。
  良かったのだけど、、、
  それ以降の映画の暴力の演出の仕方がどぎつく、雑で、下品にエスカレートしたような気がする。

  そういうワケで。
  「snatch」の暴力は最高にエンターテイメント的だ。無意味この上なく。グロテスクな部分は大写しにしない。大勢出てきて、目を剥いて血だらけで怒っている。あー、怒らせた、あはは^_^と見ていられる。テンポがよく、マンガ的なんだな。
  
  「たかが映画だろ?」
  犬が一匹、センターに陣取っている感じもいい。名前はデイジー。
  噛み付いたり吠えたり走って逃げたりしていた
  
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