「シンドラーのリスト」をみた。

スピルバーグ監督。1993年。
リーアム・ニールソン
アカデミー賞7部門受賞。

  昔みたけれど、再度。
  テーマが重いし、長時間だし、スピルバーグだし、好んで何度もみる人は少ないかもしれない。
  
  オスカー・シンドラーを史実として知る人がみても、この作品を否定しないだろう。
  オスカー・シンドラーと実際付き合いのある人がみても、この作品を否定しないだろう(と、思う)

  映画全体がモノトーン(一部カラー)で、静か。残虐なシーンも血の「赤」がないので、煽られない。でも血の色は「黒」でもある。
  血の色は黒く見える。
 
  シンドラー役のリーアム・ニールソンの煙草の吸い方がカッコよかった。大柄で、シルクのスーツもよく似合う。女にちょっかい出しつつ、金儲けしつつ、ナチにとりいり、人助けもするという複雑な役が、よくハマっていた。男の色気です。なんかオーラが出ていた。

  私は、会計士と乾杯するシーンと、夜中に工場を車で出て行くシーンと、ラストシーン、合計3回泣いた。
  
  説教臭くもないし、ショッキングな映像もないし、画期的でもない。
  でも映画史上、かなり重要な作品だと思います。
  (題材やテーマも勿論関係があると思いますが、)
  作品全体を静かに仕立てたこと。
  女の子のコートの、ピンクの色を映すこと。
  複雑なシンドラーの心象風景を見るようで、心に残りました。

  …見終わってから、うまく自分が世界に馴染めない。
  別世界をみていたので、こちらの現実がウソみたいな気がしてしまう。



  映画ってすごいなぁー…と思うわけです。
  
  また忘れた頃にもう一度みたい。
  30年くらい先に

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