シーチキンのチカラ。

  「よくさぁ、別れたダンナのところに置いてきた息子に会いに行って、いつもいつもお前のことを心配しているよ考えているよって言うツマがいるけどさぁ…、アレって絶対ナイよね。自分が楽しくて仕方ない時なんか、置いてきた息子のことなんか考えてないよね。自分が寂しくって仕方ない人なら、することもなくて、置いてきた息子のことをずっと考えたり、思いつめたりするんだろうけどさぁー。普通は寂しい時とか不安な時しか家族のことなんか考えないよねー。
  逆に息子もそうだろうし。そんで親だってそうだろうよ?
  自分が楽しい時は何も考えてないって!だれでも!」
  と、隣の席の松田さんが高らかに言った。

  あはは、と皆笑った。

  家族は自分が辛い時にふと思いだされるもの、、、、松田さんが言うからなんとなくシャンとわかる。人生サバイバル!うじうじメソメソしてんじゃないよ!と背中が語った。
  多分「ふん!」っ言ってたと思う。

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  余命が尽きているはずの猫は、今日も喉を鳴らしてスヤスヤと眠っている。

  (最期だし、、、吐いてもお腹が痛くても、美味しいと幸せを感じてほしい)と与えたシーチキン缶であるが、、、
  何度も何度もねだられて、舐めるほどの少量づつだけど、与え続けている。
  ねだるタイミングは、玄関の扉の音。ヒトが帰ってきたらもらえると憶えた。
  ねだる時は冷蔵庫の前でお座り。目でヒトに訴える。
  それで気合いを入れて鳴く。

  ヨタヨタとした足取りだけど、生活にメリハリがついたのか、シーチキン前より元気だ。

  爪研ぎしてるし
  (病院で切ってもらってるのに、、、、第一、ファイティングポーズを崩さないボクサーのようだ)

  果敢だなー

  
  でも大人しく穏やかに死ぬよりも
  意地汚くウロウロして、爪研ぎして、ゴロゴロいってる猫の方が、茶色の猫らしい
  バカでも無茶でも、高い所まで飛べたね

  引き出しに無理矢理入るよね
  扉だって、自分で開けるものね

  バカでも可愛いものね^_^