俗謡。

  都々逸(どどいつ)
  ドイツではない。

  七・七・七・五で詠む。
  
  遠くはなれて逢いたいときは   月が鏡になればよい

  …実は小さな決まりがあって

  七(三・四)、七(四・三)、七(三・四)、五の形式を守ると、初心者は上達が早いと言われます。

  とおく  はなれて

  あいたい  ときは

  つきが  かがみに

  なればよい

  

  ナルホド!

  

  ☆コレもオッケー

  初句と第三句が(四・四)両方でもどちらかでも

  行く先  わからぬ

  ワンマン  バスに

  知らずに  乗ってる

  わけじゃない


  ☆コレもオッケー

  第ニ句が(ニ・五)

  恋に  落ちると

  星  占いが

  何を  今さら

  いうのやら


  ☆コレもオッケー

  五字冠ごじかんむり。初句の前に五文字。

  舌のうえ

  タコの  刺身と

  であった  ひやの

  気持ち  察する

  さんばいめ

  

  共通して言えるのは、どの形にせよ第四句は名詞形か終止形が良しとされている。言い切る気持ち良さがウリです。

  ナルホド!ナルホドナルホド〜!


  都々逸って、色っぽい姐さんたちが三味線で唄うもので、俳句短歌川柳とまた別な感じがする。

  この重ねるような言葉のリズムは結構楽しいと思う^_^

  言い切るのも気持ちよい。



  突然ですが、都々逸クラシック

  私が好きだった句を抜粋してみました^_^


  ☆主(ぬし)とわたしは卵の仲よ   わたしゃ白身で  きみを抱く


  ☆明日に悔いなし  飲むだけのんで    財布叩けば  さようなら


  ☆諦めましたよどう諦めた  諦めきれぬと諦めた


  ☆こうしてこうすりゃ  こうなるものと   知りつつこうしてこうなった


  ☆色気はなれた墨絵でさえも   こいとうすいがあるわいな


  ☆逢えば嬉しく心も溶ける   主は朝日で  わたしゃ雪


  ☆花も開けばまた散るならい   逢えば別れのある道理


  ☆思い出すよじゃおろかでござる  思い出さずに忘れずに


  『どどいつちゃん』いいあい。メディアファクトリー。2011年。を読みました。

  いいあいさんも都々逸をつくってブログで発表しているそうです。


  ☆あがる花火に背中を押され  王手かけます待ったなし


  ☆ 嘘はなくとも言わないことが  あるとわかればにくらしい


  ☆もみじ散ったと気付かぬくらい  夢中だったと気がついた

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  YouTubeで都々逸みてたら、色っぽい色っぽい。

 古い言葉のラブソングな訳でして、、上手いなぁ、声がいいなぁ、と思うものは説得力がある。気持ちが入ってる。

  きどらない感じのが好きです。

  江戸の人々はこんな遊びをしていたのですね。羨ましい。


  現代はエロに溢れているし、もっと気軽に恋をしたりするのかもしれない。

  でも江戸人たちの色気は、肝心な処を少しだけはずす。気を持たせてつれなくしたり、約束をたくさんしたり、手紙をたくさん出したり。尽くしたり。モテたり。

  三味線の和音もリズムも、外れそうで外れない。

  せっかく日本人に生まれたのだから、こういう習い事をしてみたいな^_^

  つくづく思う、江戸って楽しそう!!!