猫たち

  夜中にふと目が覚めた時、闇の中で猫の足音をきく。

  障子の戸で爪を研いだり、外に出してと騒いだりしないかと思う。

  しばらくして猫の気配は消えた。

  そして私はまた布団の中で動じずに眠る。

  そんな朝、起きた時、猫の姿をみたい。

  どこかで死んで旅立ってしまったのではないかと心配になるから。生きて歩きまわる猫の姿をみたい。

 

  またある夜。

  猫が布団に入れてくれとやってくる。闇の中。私はその気配で目を覚ますが、眠い。猫は潜りこもうとするが湯たんぽが邪魔なのかもしれない。熱すぎるのかもしれない。ごそごそしていたのは感じたが、眠ってしまった。

  猫は今いる猫だったのだろうか。昔いた猫のような気もする。

  夢のような話だ

 

  昔いた猫も今いる猫も同等だ。君たちは素晴らしい

 

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