無残な死、中村文則。

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  昔からクリスマス関連のイベントは斜に構えて眺めていた。

  第一に渋滞がムカつく。

  22とか23からカップルが浮き足立っているのがムカつく。イブに会えないからと22とか23にデートしているのがムカつく。クリスマス渋滞がムカつく。

  「せっかくクリスマスなんだから」という発想がムカつく。それによって起こるクリスマス商戦がムカつく。

  クリスマスなのに仕事だから、って職場にケーキ買って来てくれたりするからケーキ屋は翌年の発注を増やすし。上司は次の年も前例があるからケーキを買って行ってしまう。

  キリスト教徒でもないのにこんなに浮かれて。

  休日でも働いてる人はたくさんいるし。ニュースを見たら気が滅入ることばかり。

  そして25が本来ではないのか。世間の25のやる気の無さがまたムカつくんですよね。。。

 

  ☆

 

  図書館で中村文則の本をどーんと借りた。

  『掏摸』と『遮光』を読んだ。どよーんとした。

  人間の暗部、闇、あちら側、陰鬱な気持ちになっている。

  (あわてて内田樹能町みね子高野秀行を読む。笑う^_^三浦しをん西加奈子を読んで安心する。うおー)

  

  中村文則の本は、闇。

  見たくないものが書かれている。具合が悪くなるような不協和音で構成されている。

  客観的な視点ではなく内側からの視点で書かれているのでさらに具合が悪くなる。

  作品を読んで「理解できない」「嫌い」と言い切れる人とは、多分友達になれない。「理解できない」「嫌い」と言える人は、多分読書なんかしなくていい。もっと他にするべき事があるはずだ。

  本を読んで、例えば無意識でも傷ついてて、救われたいとか、

  足りない何かを探していたりとか、

  、、、、、そういう読者なら陰鬱な闇の中から何かが浮かび上がるかもしれない。

  思うに。

  綺麗事の中には真実はない。

 傷ついた経験のない人は痛みなんか理解できない。恥ずかしいと思った事がある人は無邪気ではない。恋は欲望にまみれている。正しい事は自尊心ばかり。

  キラキラとしたハッピーエンドではなく、人は無残に死んでいくのが本当だ。

  人は誰でも無残に死んでいく。

 

  、、、、、

 

  中村文則の本、あまり一気読みは落ち込むけれど、いいと思います^_^

  1日一冊ですね。せめて。重い。。。

 

  https://youtu.be/hLMJXH8TMJg

  相対性理論ケルベロス

  輪廻転生したいっす。気に入ってます^_^