再会。


  これは以前書いた記事に加筆したものです。




  今日の帰り道。夕暮れが綺麗だった。

  私の車でかけていたCDはくるりの「アンテナ」
  1、グッドモーニング
  2、Morning  Paper
  3、Race
  4、ロックンロール
  5、Hometown
  6、花火
  7、黒い扉
  8、花の水鉄砲
  9、バンドワゴン
  10、How  To  Go

  いいタイミングで「ロックンロール」がかかった。
  ライブの定番曲で、コレがかかると皆が大喜びになって合唱する。ライトは白で観客席を眩しく照らす。もちろん私も会場とステージと一体になって歌う。
  空に飛んでいくような曲で、昇華に近い。
  全員が間違いなく哀しくなるほど幸福な時間である。

  友達のきのっぷが、この曲の2番が好きだと言っていた。
   (転載したら問題があるので削除しました。
  興味ある方は、ロックンロールの②番の歌詞を調べてみてください^_^)



  
  ……うーむ。ナイーブなきのっぷのことを思い出し、なんだか泣きたくなった。
  私たちは幸福でもないし、不幸でもないと思う。

  皆から好かれて慕われ可愛いがられるきのっぷは、突然に音信不通になったりする。メールも電話も繋がらない。忙しいのは勿論アル。思い出したように「いつもゴメンネ」と連絡がある。

  ぽっかりと空いた休日に。
  やはりぽっかりと時間があったきのっぷを捕まえて遊びに行った。

  お堀の花見、新宿御苑岡本太郎美術館、映画館、東京タワー、竹橋埠頭、国会議事堂、、、、蕎麦すすったり、カレー食べたり、トイカメラ撮影などして遊んだ。
  加瀬亮カッコイイ!ブラッド・ピットカッコイイ!とキャイキャイして、映画のハシゴをした「重力ピエロ」と「バーン・アフター・リーディング」二人でぽや〜としておりました^_^

  ライブの長ーーーい待ち時間に、まったりとした話をする。
  ワンピースのキャラでは誰が好きか、あるいはどのシーンが好きか。
  フィギュアスケートの感情表現を、お互いにやってみようという遊びをした「すぐりふみえ!」「おだのぶなり!」今の、もう一回やって!一生のお願い!とケータイをかまえて懇願する。寂しくなったらコレを見るから!待ち受けにするから!…絶対にイヤ!と断わられる…。

  なんというか。
  きなこさんが(孤独の力、孤力)という話をしていたけれど、真っ先にきのっぷのことが頭に浮かんだ。私はなんとなく知っているのだ、きのっぷがライブ中に涙をそっと拭っているのを、気づかれないように。泣きながら歌っているのを知っているのだ。

  冗談を言いながら、あるいは打ち明け話をしながら、ニパっと笑うきのっぷ。
  出会った頃は演劇に燃えていて。
  舞台上の彼女の(優しいんじゃない、弱いだけなんだ)というセリフが、なんだかとても真摯で忘れられない。臭いセリフも、本当に聞こえた。
  きのっぷも、私みたいにコッソリと匿名で、夜中にブログを書いているような気がしてしまう。

……「ロックンロール」のYouTubeを探したけれど、なんだかしっくりとこない。
  (しっくりときた)三日月という曲を貼り付けてみる^_^
  

http://youtu.be/PWu0PzyPrH4


  ☆


  ↑こちらのきのっぷにも、この連休の上京で会えることになりました!
  年賀状が6日頃にポロリと届き「引っ越しました」と書かれており。住所は千駄木だった。
  会えそうな気がしてメールしたら「顔、出せるかも」と返信があった。

  再会にワクワクしております^_^


唄は誰のものでもない。


  はてなブログから通知がきた。
  記事中に、あるバンドのある曲の歌詞の一部を引用したので、それが問題だったようである。

  記事の削除を求められた。
  一週間以内にその記事を削除しなければ、ブログ自体を非公開にしますよ、とのことです。

  一応削除したけど。これで良いですか?はてなさん。
  
  もしも他にも削除しなければいけない記事があれば、自動的に私のブログは非公開になるかもしれません。さようなら皆さま。
  (こんな終わり方、なんか不本意だ)

 
  私は記事中でその詩を汚した訳ではなく、「感動したいくらかを伝えられたら」と思い、記事中に登場する友人の思い出と分かちがたく、日記に毛が生えたブログなもので、世の中にはさして影響も与えないだろうけど、、、

  やっぱりしてはいけない事だったのだろう。引用って難しいですね。
  (勿論、盗作はマズイ。リスペクトしてたってマズイ)
  
  ではアレってどうなんだろう。
  本を開いて本編の前に書かれる、献辞とかエピグラフとか。
  

   …それくらいの位置なのでした。私にとって。

  それが無ければ私は存在しなかった


  …その事に対して感謝しているのです。
 つまり、感謝なのです。

  
  ☆

  このブログでいつかジンジンタロウさんの記事を貼り付けた時に。
  ジンジンタロウさんに「事後承諾ですいません」とお知らせした時に、
  彼はものすごく寛容にも「言葉には著作権はないと思っています」とコメントしてくださった。
  哲学のように詩のように言葉を繰り出すジンジンタロウさんですが、言葉は誰のものでもないとおっしゃる。

  確かだ、と私も思う。
  だから私は言葉を信じていないのだけど、だから言葉を使うのだ。

  キモは気持ちとか真意にあって言葉にはナイ。だから使える。

  伝えたいのは気持ちとか真意で。だから言葉を工夫して加工して使う。時を置けば変容していく。

  

  記事を削除しろ、というのは簡単だし
  記事を削除するのも簡単だ
  ブログ自体を非公開にするのだって簡単だ

  でもその時その記事を書きたかった私は、ナイーブなのです。
  気持ちを捕らえたかったから。

  
  「私の言葉や記事を使いたい」という人がいれば、アゲアシトリでない限り、寛容になりたいと思う。本来「私の言葉」なんてものはない。いつか誰かが発したものだ。私が発見した言葉なんて一つもない。

  
  いつかくるりの唄を歌った木村カエラさんに、多分あまりにヨカッタから(?)岸田さんが「その曲あげる」と言ったらしい。
  私はその場にいた訳ではない勿論。
  でも、いかにも言いそう、と思う。

  言葉は誰のものでもない
  唄は誰のものでもない

                          ……と思う!