ちょーん!
前足を揃えて家の中を伺う牛夫くん。
…あんた、うちの猫じゃないんだからいくら礼儀正しく待っていても入れてあげられないよ。
茶色の猫も灰色の猫も、窓越しにこちらを見ていた。人が気づいて、窓を開けてゾーキンで拭いてやらなければ家の中には入れないルールです。
何故、うちの飼い猫のフリをするのだろう、牛夫くん…
首輪をつけているから、絶対に何処かの飼い猫のハズだけれど…
車で移動中に牛夫くんを見かけることがある「あんた、こんな所まで…!」
言っちゃあナニだけど
「猫格」が違う。スケールが違う。
初めは迷い猫だと思った。
愛嬌たっぷりで、美猫だ。
茶色の猫は虚勢されていたけど、オスとしてテリトリーを守っていた。つまり威嚇して追い出そうとしていた。
灰色の猫は上品すぎて曖昧な態度だ。
庭を我が物顔で歩く牛夫くんに強い態度で出られない。
ヤッホー、牛夫くん、元気?とナデナデする私。隙あらば中に入ってやろうと企てる、狡猾な牛夫くん。ナデナデされながら気を許さないなんて、、、あんた、やっぱり只者ではない…!
カワイイけど精悍だね。オスだね。大人だね。、、、
虚勢をはる灰色猫。
後ろにちゃんと私がいるか確認する猫。
猫っていろいろですねぇ。
牛夫くんには知恵も勇気も体力も、猫としての愛嬌もある。
灰色猫の処世も、それはそれとして見届けてやりたい。勝てない相手とどう向き合うのか?