生きる活力

 今回の大河ドラマ

 わりと真剣にみている。

 けれど、もうみているのが辛い。

 

 何が辛いって…、戦争の狂気。

 白虎隊の彼が、自決する前にちょっと正気に戻るけど、面目のために戦うことも逃げることもせずに死んでいくことを選ぶ。死ぬことを選ぶ。

 戦うことを選ぶ八重も、家族をなくして正気を失っている?ただ単に鉄砲を撃ちたい訳ではないだろう。会津を守ると言うけれど、敵にも家族はいる訳で。ジャンヌダルクのようなかっこよさはあるけれど、やはりホラーです。ものすごく異質。

 

 「人があってこそ再生できる。皆が死んではいけない」と訴える頼母にいちばん同情できるけど、それにしたって決死の覚悟。

 …リアリティはあるんです。

 けれどだからこそ、狂っているのが同情できてしまって、気分が悪いのです。


 異文化の中で戦うというストーリーはよくある設定で。自分ならどうするだろう?と考えるものです。

 私が戦争集団ヒステリー状態の会津にいたらやはり頼母のように行動するかなと思う。(頼母は異質なまま捨てられている)冷静に考え行動する人物がヒーローになるのだから。頼母がヒーロー。


 「身近な人が死ぬ」のは、人を狂わせる。

 その意味で八重には同情できるけど。


 それは東北を襲った地震にも通じることがあるのではないか?


 話は飛躍したけど。


 私が日曜日の夜のドラマに求めるものは、やはり、明日の活力なのです。東北を応援してこその大河なのでは?とつい考えてしまう。


 史実とか、多少曲げても構わないと思う。解釈とか想像力は自由なのだから。(いろんな沖田総司坂本龍馬がいるように)もっと自由な会津も許されると思う。


 長老の死に方もよくわからなかったが、なぎなた部隊もあれでいいのだろうか? 

 髪の毛バサバサしてるし、着物もきれいだし。女性が戦争に参加するって、こんなものだろうか。


 泥臭く、おなかが減ってボロボロになって、それでも戦って。傷ついた故郷と共にあろうとする姿を私はみたい。

 面目のために死ぬよりも、悩みながら生きる姿がみたい。

 あるいは、たくましく生きる姿をみたい。


 死んだ人はかえってこない。


 今は大河ドラマちょっと辛い…けど、みます。

 これからの展開に期待します。