ヒーローになろう。

  そもそも。


  「ヒーロー」というのは、目的がひとつしかないのです。

  悪を倒す、とか。世界平和、とか。勝つ、とか。優勝、とか。合格、とか。海賊王になる、とか。


  アレもやらなきゃコレもやらなきゃって、パタパタ走り回ったりしないのです。

 

  いろいろ器用にこなせる人は、ヒーローにはなれない。

  そしてヒーローに同情もできない。通常、孤独。

  ナウシカってスゴイなぁとは思っても勇敢すぎる。北島マヤって天才だなぁとは思っても天才だなぁと思うだけ。むしろ姫川亜弓に同情してしまう。


  アニメのナウシカがやるせないのは、終盤部分でオオババ様が「なんといういたわりと友愛の心じゃ」と言う部分。こういうまとめが無いとわかりにくいのだろう。漫画のナウシカは結構葛藤しているけれど、このセリフでアニメはとりあえずシメた。なくても良いと思うけど、より多くの人にスッキリ鑑賞してもらうために、必要なセリフなのだろう。まぁ、ソレはソレとして。


  一般の人がヒーローになりきれないのは、当然で当たり前のこと。現実世界で目的がひとつしかない人はそうはいない。目的を果たしてしまったら、どうするのだろう。逆に心配になる。本当のゴールは死ぬ時で、「あぁ幸せな人生だった」と言えるかどうか。結婚はゴールじゃないよ^_^ウフフ

  

  努力をしているという点では、姫川亜弓こそヒーロー。そうでしょ?

  アニメのナウシカで出来なかったことを宮崎駿は「もののけ姫」でやったのではないかな?

  

  答えなんて、そうそう出せるものではない。


  プライドは守るもの?それとも棄てるもの?


  それぞれの答えを探して、日々、私たちは葛藤している