「シングルス」
キャメロン・クロウ脚本監督。
独身者限定のアパートに暮らす男女の、それぞれのラブストーリー。オムニバスというか、混在している感じ。
…ジャンルとして。ラブストーリーというのは、そういえば、あまり自分からは手に取らないかも、、、と思い至る。
だいたい私は自分自身が恋愛かけひきができないタイプなのである。焦らしたり演技したり未練たらしく悩んだりしない。相手の本心を探ろうとしたりしない。会いたければ会いに行くし、今何してるのだろう?と思ったら電話をかけてきいてみる。好きだなぁーと思ったら好きだと言うし、言いたくなかったら「私のこと好きなんでしょ?」とふる。ふられても、困るだろう相手は^_^はは。わかりやすいのです。物語にならないのです。
そんなに思いつめるタイプではないので(自分のペースでやりたいので)付き合ってるんだが付き合ってないんだか、友達なのか都合のいいやつなのか、全然本気にならないまま大概終わる。本気になるような人は、本当に胸が痛くなるので、あまり本気になりたくない。
弱虫です^_^でもホントわかりやすすぎて、ちょっとアレですよね。
友達にも相談することはナイ。
報告することはアルけど。
まったく悩むタイプではないのだ。
…なので。
ジャンルとしてのラブストーリーというものは、まったく私の参考書とはならない。
サイドストーリーで色を添えるのはいいけど、本気でメインで来られても受け止め方がわからない。
(ふぅーん)と思ってしまうのだな、つい。
だけど例外はあります。
女優さんで選ぶ場合。
ちょっと頭は悪いかもしれないけど、太陽みたいにカワイイ女優さんなら、飽きずにみれる。
この間、やはり人に勧められて「
食べて、祈って、恋をして」をみたのだけれど(すごいタイトルつけますよね、でも。食べて祈って恋をする映画だった)
……前置きが長くなったけれど、つまり。ラブストーリーメインの映画は、女優さんアリキ。
それもシリアス系はダメ。コメディもこなす正統派女優というのが理想。
自分の薄っぺらさを感じるけれど、懸命に口説かれる女の子はちょっとバカっぽい方が好みだ。気難しい女の人ってめんどくさいなーと思ってしまう。
(ウッディ・アレンがいくらこっぴどくふられても、痛々しくなくて、むしろ可笑しい。そういうシリアスになりすぎない感じも、むしろ才能だと思う)
そして「シングルス」のブリジット・フォンダ。
無茶苦茶可愛かったー♥︎
すごく好きになった男の子に本気にされなくて諦めるのだけど、
泣いてるシーンとか無いのです。微妙な表情の積み重ねで、みている人にそうかと思わせる。
わりと常に機嫌がよい。
ベランダで寝そべっていたり。家具にペイントしたり。
清々しいような哀しいような笑顔がすべて。
美容整形外科の医者の髪の毛をクシャクシャにといて「この方が断然かっこいい」と言ってチュッとする。もう妖精のようだ。カワイイ。
レイモンド・カーヴァーの短編で「僕が電話をかけている場所」というのがあるのだけど、そこに出てくる女の子の雰囲気だ。煖炉掃除にやってきた黒ずくめの美人の女の子は、幸運のおまじないだと言って唇にきちんとキスしてくれる。そのシーンを思い出した
恋愛なんて、クレイジーで滑稽だ。
馬鹿馬鹿しいのに、人はこんなに真剣になる。
それで人が愛し合うのはなんて自然で幸福なことだろうと思う。
幸せになってほしい、と思ってみている自分もいつの間にか居て。
やるせない気持ちの余韻を残して終わる。
ちょっと違うかもしれないけど、ペチャパイ讃歌なのかなとも思う。
あと帽子もカワイイです^_^
かぶりたくなる。