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男らしさについて。

  最近、たて続けに穂村弘のエッセイを読んで爆笑しているのですが、、、ぷぷ…^_^

  気になった点がひとつ。
  彼は「男らしさ」についてよく考えている。
  ふーん。「男らしさ」、、
  それはもう死語でしょう!


  ☆

  穂村さんはよく「自分は男らしくない」「自分が女だったら、こんな恋人は嫌だ」と卑下していた。
  うーん、、

  例えば。
  彼女が雪道で足を滑らせたら、支えてあげる。支えきれなくても一緒に転んであげる。そういうのが「男らしさ」……穂村さんはその瞬間、咄嗟につないでいた彼女の手を振り払ってしまった。結果彼女だけが転んだ。

  例えば。
  夜道で屋台が並んでいる。彼女は「わー、いい雰囲気。入ってみたーい」と言い、自分も入ってみたいけど入らずファミリーレストランに入る。そしてうじうじ考える。……穂村さんはカウンター席が苦手。どうやって注文したらいいか、隣の人と自分の彼女が盛り上がってしまったらどうしたらいいか、わからなくなってしまうという。

  例えば。
  友人と店に入る。友人は店の正面に飾ってあったアロハシャツを「お、コレいいな」とサッととり、すぐ会計する。……穂村さんもそのシャツを「お、コレいいな」と思うけど、すぐに会計はしない。色違いを見たり、サイズを見たり、店の奥に自分の気に入るような商品が無いか確認してから、会計する。鏡に向かって、商品を胸にあてて似合うか確認する。

  

  ……なるほどね^_^
  言われてみれば、それは「男らしさ」なのかもしれない。
  
  ちまちましないでバサーッと決める、そんな感じ??

  華奢な女の子を守る勇敢な男の子、そんな感じ??

  
  女の子的に「わ、頼れるー」とときめくだろうか??

  そーでもない。

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  レストランで。
  隣の席のカップルの注文しているの聞いて「うぇ」と思ったことがある。…肉ばっか大量注文、、、。そんなに食べれないだろー、というような。
  残してもよい、と思っているのかもしれない。
  食べれない女性もいるからなぁ…。食べたいのは男性、支払いは男性だとしても。それはないよって思うようなラインナップだった。何をどんな風に注文するかというのは、結構ポイントだと思う。
  …野菜をぉぉお……。ルフィだって野菜ももっと食べると思うよ?

  肉食系、草食系、と言われるようになってから長いけれども。
  
  
  
  別に。
  私が躓いたり滑ったりしても、転ばないように支えてくれたら嬉しいけど、手を払ってもいい。
  おでん屋台が苦手なら、行かなくてもいい。
  アロハシャツの色違いやサイズを吟味してもよいと思う。
  少食でもいいよ。ガツガツモリモリ食べなくてもいいよ。

  

  先程「ルフィ」ってつい書いてしまったけど「ONE PIECE」という少年マンガの主人公です。

  他にも男らしいキャラクターとして「ゾロ」「サンジ」なんてのもいる。
  脇役には明らかに、松田優作(青雉)、菅原文太赤犬)、田中邦衛(黄猿)、勝新太郎(藤虎)という男らしい面々を揃えている。
  
  ONE PIECE作者の尾田栄一郎さんも「心意気」というのをすごく大切にしていると思うのですけど、、、「男気」という言葉は出てこない。
  女性キャラも強いしかっこいいもんね。「心意気」に関して全く性差ないです。

  そんでもって。ルフィゾロサンジは作中、それほど女性キャラにモテマセン。もちろん読者の間での人気投票では常に上位ですけど。
  
  見せ場はあくまで「心意気」の方なので。
  強い彼等より強くないキャラクター達の方が見せ場は盛り上がります。仲間の為にどうするか?逃げないこと、黙って耐えること、責任と誇りを持つこと、そういう名場面がたくさん出てきます。
  「こういう自分になりたい」というのはキャラクターそれぞれにある。少年マンガなので「強くなりたい」というのはもちろん。「海賊王になりたい」「世界一の剣豪になりたい」「お金もちになりたい」もっと知りたい、もっと勉強したい、もっと良い食材で料理したい、、、…こういう自分に対する「夢」やそれに付随する「努力」こそ忘れないでほしいから、それがどんな「夢」であっても、キラキラしくマンガの中で物語になるのだろうなと思います。
   魅力的な人って、別次元。人気者になりたいとか、モテたいとか、そういう発想が無さそう。

  
  「男らしさ」の話に戻ると。
  逆にゾロの男らしさは前時代的ですね。マンガではなく実際にこういう人がいたら……、全く嫌いではなく、むしろ個人的には好きですけど、決して、モテナイでしょう、、、

  
  そう。
  ここまで書いて確信したけど、「男らしさ」イコール「モテる」じゃないですね。穂村さん、間違ってる。


  友人男性が言ってました「モテるためには努力が必要」

  マメであること、容姿に気をつかうこと、敏感であること、繊細であること、、、つまりそういうのがモテる。

  つまり「つきあいやすい」ってこと。

  つきあいにくい「男らしさ」とは…
  無愛想、荒々しさ、豪快、ひたむき、体力、率直、広さ、、、


  「モテ」とは逆ベクトルだけれども、こういうことをサラリとされると、妙にかっこいいです。人間としてね。

  努力ではなく身につけているもの、つまり人間味、つまり心意気なのかと。
  せせこまとかっこつけても、大事なのはハートですね。心が無ければ言葉も響かない。

  …だからと言って。
  やる気満々の熱い人がモテる訳でもないですよ?
  
  松岡修造がモテますか??(私は好きです)

  そう。だから。
  結果、男らしさのカケラのない人でもモテるのです。つきあいやすいから。

  いや別に。モテなくても良いだろう。

  そんなにモテたい??

  そして海外でも、日本的「男らしさ」って通用するのかな??と疑問。

  ジェントルマンらしくレディファーストしたりエスコートしたりはあるだろう。
  日本人がパッと思い描くような「男らしさ」規範みたいなモノって海外でもあるのだろうか。

  性差や、性差による社会的役割の少ない地域では「男らしさ」みたいなモノってどんどん曖昧になっていくだろう。また、生まれた時から「男」として生きていく地域や文化ももちろんあるから、そういう地域ではセクシーか否か分かつ重要なポイントになるだろう。
  
  日本では「男らしさ」は「モテ」や「 セクシーさ」にも直結していないと思う。「男が惚れる男らしさ」ったら任侠くさくて、スジを通すとか、ケジメとか、人情とか、サッパリしているとか、、、もちろん「強い」前提。
  このセンス。
  どえらくユニークな価値観なのではないか??


  ☆

  結論。

  「女らしさ」って曖昧だよなー、と思っていたけど。
  穂村さんのエッセイを読んで「男らしさ」って似合う人と似合わない人がいるから、絶対に追ってはダメだな、と結論した。
  (ちょっと違う気もするけど、キムタクの真似してもキムタクにはなれない、とか?そんな感じ??)

  女の人は多分の努力で「女らしさ」を追えるけれど、
  男の人は「男らしさ」を追った時点で「男らしくない」。漫然とやるしかない。
  しかも極めたところでモテナイ。
  (女の人は頑張り続けたらモテるだろう)

  だから穂村さんは一周回ってモテると思うし、
  尾田栄一郎の「男らしさ」も一周回ってモテると思う。

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