食事をしに行くのは楽しい。
自分の味ではないから。
驚きや発見がある。美味しくて、真似してみようと思うこともある。
そう。美味しいと思う感覚。とても大事。
美味しくなくたって、栄養補給として食事はできる。活動するために食事はしなくてはならない。何を食べるか。選択肢が多いので、時々面倒くさくなる。食事より大事だと思えることもある。食事にかける時間やお金が惜しいと思うこともある。それでもやっぱり食べるのだ。
新しいレシピは楽しい。
単純に楽しい。
例えば。私は鰯の手開きがうまくできない。イカの処理はどこまで皮を剥けばいいのかわからなかった。生姜とミョウガの炊き込みご飯が美味しくてマイブームとなった。ゴーヤチャンプルーは簡単で美味しかった。まぁ、他にもいろいろあるけど。
しかしここにきて、地味なレシピが楽しい。
一昨日はナスの田舎煮というのをつくった。
ナスを水に浸けてアク抜きして、皮部分を丁寧に斜めに包丁を入れて、サラダ油で炒めて唐辛子を入れる。水を入れて砂糖で落し蓋して煮る。醤油を入れてさらに煮る。…美味しかった。美味しいとは思ったけど、やっぱり美味しかった。私は今までナスをアク抜きせずにいきなり炒めていたし、調味料で酒やらダシやら使いがちであった。鰹節やシソさえ要らないんだな。うぅ。季節の野菜だから美味しいというのもあるだろう。朝市で買った五本で100円のナスであります。
地味なレシピが好きだ。
やってみたくなる。というか、単純に食べたい味なのだな。凝った料理でなくていい、普通に美味しいものを食べたい。家庭料理をちゃんとやってみたい。
料理の本で試してみたくなるのは土井善晴さんだ。話し方も好きだ。カッコいい。美学を感じます。大好きです。
一汁一菜のすすめという本が話題になった方です。一汁一菜でいいのです。
自分で作れば、安心で美味しい。
自分を大切にして、丁寧に暮らすことが、料理することです。
料理をしていれば、心が安心できることに気づきます。
季節のものを食べれば、時間の流れを感じることができます。
今を大切に、暮らしを楽しめます。
作れば誰でも、お料理上手になると思います。
お料理ができれば、幸せです
『土井義晴のレシピ100』前書き
自分で作れば自分の味になる。
料理をつくれば誰でもお料理上手になれる。
なんて素敵なことだろう
世界が広がる感じがした